小欄のやうに無益の口をきくことを「惜口に風を入れる」などと申しますが、日頃アトピーの患者さんは口呼吸をしてをられないでせうか。
アトピー性皮膚炎の原因は、PM2.5のやうな呼吸器系から血管に進入する粒子状物質でございます。この物質が発汗時に毛細血管から汗腺、そして汗腺から表皮へと出てゆく際に強い痒みを生じます。だから表皮よりも深いところに痒みを感じるので患者は掻き壊すのです。
かゝる物質の吸引は鼻呼吸をすれば、かなり防ぐことができます。鼻腔の粘膜や鼻毛が塵を濾過してくれるからです。はじめは慣れなくても、意識して鼻呼吸を続けると、これが鼻炎、すなはち鼻づまりになる癖も防いでくれます。また鼻呼吸は粒子状物質が直に気管支を刺激することを防ぐので喘息の予防にもなります。
赤ちやんの指しやぶりは鼻呼吸を習慣づけるための習性と考へられますが、頃日は「おしやぶりを与へずに、指しやぶりをやめさせる」お母さんが多いやうです。すると赤ちやんは自づと口呼吸をするやうになります。
様々な思惑があって様々な説を唱へるひとがありますが、これもその一説だと思ってもらってかまひません。たゞし鼻呼吸は手間も費用も一切かゝらない、今すぐにできる治療法ですから、試してみて損はないはずです。
R8.3.25 ミソラ通信
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